松本仁一『アフリカ・レポート』を読んだ
読んでるブログで好意的に言及されてたのをきっかけに読んでみた(asin:4004311462)。副題「壊れる国、生きる人々」にある通りの内容。読み応えがあるが、悲惨、悲惨。明るい光も見えない。少なくとも僕が生きている間には状況は改善しないだろうと感じさせる状況。もっとも残虐な部分の記載は省かれている(仔細に書くことがこの本の目的ではないからだろう)。ポルポトがカンポジアでやったこと、失政による国土の破壊が、アフリカの数十カ国で延々と繰り返されている。こんな現状で生きてる人たちの目線というか何を考えてるのかとかもなんというか色々ありすぎて図式化できない状態。まだ半分しか読んでないが、事実はわかったとしてどうしてこうなっているのかについても松本氏は書くつもりらしいので、期待しながら読んでるところ。
こんなことになってる場所で2010年にワールドカップできるのか。
アフリカ・レポート—壊れる国、生きる人々 (岩波新書 新赤版 1146)
posted with amazlet at 08.10.23
追記:2008.10.27
読了した。著者がアフリカの現状に対して救いを見出してるのは、政府をあてにせず自力救済を目指す人たちの動きのようだ。だが、そういう動きに対して政府が足を引っ張る行動を取っている。なんとも光りが見えない。
前著の『カラシニコフ』もこれから読む。