Eric Markowitz「オフィスで昼寝。導入事例と効用についての研究成果」
inc.com 2011.8.12の記事
Sleeping on the Job: How Innovative Employers Encourage Nap Time to Boost Productivity
- ワークスタイル改善ネタとして定期的に話題になる会社での昼寝について
- 取材しながら、アメリカの事情をまとめてる
- 業種問わずところにより普及、ニッチなビジネスチャンスあり、実感されてる「体に良い昼寝」へ学問的な裏付けがアップ。とはいえ「昼寝OK=怠惰な会社」というイメージはまだ霧散してない、等々
以下斜め読んだ内容
- 要旨
- 業種問わず全米のオフィスで広まりつつある昼寝制度
- 昼寝制度を取り入れた会社、昼寝制度関連ビジネスを始めた会社は皆「頭大丈夫か』扱いを受けてきた
- 効果は抜群らしく、昼寝制度のコンサル業もあって、昼寝用のプロダクツもビジネスになってる
- 効果は実感してるが、怠惰な会社というイメージを持たれるリスクを恐れてる会社も多い
- 昼寝の効用の研究成果としては、心臓系疾患・糖尿病リスクを減らす、慢性的眠気は注意力・記憶力低下をもたらす
- 昼寝O.K.にしてる会社
- Yarde Metals
- Connecticut州Bristolにある70年代創業の会社
- 金属業(アルミニウム、ステンレス)
- 創業者(Craig Yarde)曰く
- 工場は24時間稼働
- 1995年新社屋建設。その際に仮眠部屋とカウチ用意
- 社員が勤務中に居眠りしてるのを知った
- 周りからも社員からも「頭大丈夫か」扱いされた
- 15年後、結果出した
- 生産性のアップ年商5億ドル、社員700以上、複数の拠点、
- かつてはアホ扱い。今や先端ワークスタイル扱い。
- Onswipe
- NY州Manhattan
- ソフトウェア販売
- (補足)タブレット向けの出版プラットフォーム。2011年6月にローンチしたばかり
- 規模13人のスタートアップ
- CEO(Jason Baptiste)曰く
- 社内に専用仮眠ルーム用意してる
- 夜通しコード書いてるとき、夜中に製品リリースすることもある
- 体調崩す、仕事のクオリティが落ちる。そうならないように「30分寝ろ」と言ってる
- 最初にオフィルを構えたとき、いかにもなオフィスにしたくなかった。
- 家にいるような快適さを追求した。
- Pontiflex
- NY州Brooklynaのスタートアップ
- 60人くらいの規模
- モバイルアプリ向けの広告プラットフォーム
- CEO(Zephrin Lasker)曰く
- サーバー部屋を仮眠部屋に変えた。
- カウチと植物おいて、壁も落ち着く青系に
- 昼寝の効用はすごいと信じてる。スタッフがリフレッシュできる、クリエイティブな仕事をするのに欠かせない
- リラックスして仕事ができることが、スタッフの幸福度をアップし、仕事でもベストな結果が出る
- スタッフの3〜4割が仮眠部屋使ってる。もっと活用してもらうように自分も積極的に使ってる
- Jawa
- モバイルアプリ開発やってる会社。昼寝制度導入
- Arizona州Scottsdale
- 42 inc
- IT案件のコンサル会社。昼寝制度導入
- California州Berkeley
- 大企業で昼寝を認めてるところ
- Ben & Jerry
- NASA
- 長期ミッションにおいて昼寝を上手に取る方法について、宇宙飛行士向けにレクチャしてる
- Yarde Metals
- 昼寝制度をビジネスにしてる会社
- MetroNaps
- California州にある20名規模の会社
- オフィスでの昼寝を快適にするプロダクツを開発して販売してる
- 仮眠用のカプセルEnergyPod
- MetroNaps / The EnergyPod
- お値段12,985ドル
- リラックス効果のある音楽が流れ、睡眠を促進するバイブレーション
- EnergyPod開発メンバーChristopher Lindholst曰く
- 2003年の創業以来好調
- 創業当時「昼寝を会社で」というアイディアへの反応はたいてい冷たかった
- 健康にとって睡眠がとても大事、社員の満足度と生産性をアップさせたいなら、オフィスできっちり休める仕組みが必要だと、確信してた
- クライアントは大学、大企業、IT系企業(Google、etc.)など色々。社名は出せない
- 社名が出せないのはクライアントが「怠惰なオフィス」という誤ったイメージがつきまとうリスクを恐れてる
- MetroNaps
- 昼寝制度の効果についての研究
- スペインでは日中の猛暑回避のためにシエスタが伝統としてある
- 昼寝が生産性をあげるという実感に対して医学的な説明を(部分的に)与えてくれてる
- 2007年に連邦系機関のNIOSH(National Institute of Occupational Safety and Health)が出したレポート
- 短時間の昼寝が職場でのムードや仕事への満足度をアップさせるのに役立つ
- NIOSHはGeorgia州Atlantaにある
- 2009年のイスラエルのHaifa大の研究グループの研究報告
- 昼寝が長期記憶の定着にかかる時間を短縮する
- 2010年発表のCalifornia大Berkeley校のグループの研究報告
- 昼寝は脳内における情報の定着を促進する
- 日中に休息を与えることによって長時間覚醒のリスクを減らすことが認知神経レベルで確認できる
- James Maas
- Cornell大教授の社会心理学者
- power napという言葉を36年前に作った張本人
- Power nap - Wikipedia, the free encyclopedia
- 15分以上の昼寝を勧めてる
- 人間の体を機械のように扱えば、多大なリスクにさらすことになる
- 昼寝の効用には神経学的裏付けあり
- 脳波が示してること
- くたくたに疲れてるときは、覚醒してても記憶に関係する神経活動は停止してる
- 眠気を感じてるとき、寝てはいないが記憶に関係する部位はオフライン状態
- 30分以上の睡眠、1時間睡眠だと、眠りが深くなりすぎて起きるときにストレスになる
- 教鞭取る傍らで大学や企業向けにコンサルもやってる
- Harvard大,IBM, Goldman Sachs,Blackrockがクライアント
- (出典が記事に明記されてなかった)研究結果
- 昼寝が病気(心臓発作、心臓マヒ、糖尿病)のリスクを減らす効果あり
- 慢性的眠気は反応速度、集中力、長期記憶能力の低下をもたらす、という研究結果