谷川幹「多くの日本人が自分自身を海外へアウトソーシング」(NYTimes)
nytimes.com 2010.7.21の記事。
Many in Japan Are Outsourcing Themselves - NYTimes.com
- 中国・東南アジアへ働き口を求める日本人急増。
- 出稼ぎレベルじゃなく生活拠点を移してる
- コールセンターなど外国人へ完全にアウトソーシングが難しい職種でそれが起こってる
- 給与は日本でもらえるよりも数割低い。けど仕事/プライベートが明確、物価が安いのでかなり快適に暮らせる
- 正社員ではなく契約社員扱い
- トランスコスモスとマスターピース(←初めて知った)がこのビジネスに本腰入れてること
などが色々書いてある。
以下斜め読んだ内容
- 2008年10月のリーマンショック以後職探しがどこでも大変に
- ナトリ・アカネさん(26才)
- 在バンコクのコールセンターのオペレータやってる。日本のお客さん相手のカスタマーサポート
- 前は東京で輸入業の会社で営業補佐してたけど、ネットで求人応募して転職&移住
- コスト削減の圧力の下で日本の大企業がやったこと
- ホワイトカラー層が担当していたオペレーションを中国・東南アジアへどんどんアウトソース
- 言葉の問題
- 英語を話すインド人の話す英語にアメリカ企業は不満がない。
- アメリカ企業はスタッフもオフィスも丸ごとインドへアウトソーシングしてる。
- 日本企業も海外に拠点を移した
- 海外で働いてくれる日本人もリクルートした
- ただし給料は日本でよりもずっと安い
- 英語を話すインド人の話す英語にアメリカ企業は不満がない。
- トランスコスモスとマスタピースがバンコク、北京、香港、台北に進出
- 日本人スタッフがオペレーションするオフィスをどんどん設立
- コールセンター業務、データエントリーサービス、カスタマーサポート業務
- 「言葉と文化」を理由に日本人以外のスタッフを使うことが望まない日本企業が、クライアント
- どんなに流暢に日本語を使える外国人でも日本の消費者が求めてくる細やかな理解に裏打ちされたマナーと丁寧さを身に付けることは無理だ、とこの手のクライアント企業は考えてる
- 村松龍仁さん(トランスコスモス(タイ)社長)曰く
- 日本語のできる中国人では、日本のエンドカスタマーを満足させるサービスは提供できない、と
- 統計ではどうか
- 日本企業をクライアントに海外オフィスでホワイトカラー業務を請負う企業は、アジアへ進出し、各都市に3〜4社くらい進出してる
- トランスコスモスのコールセンター
- マスターピース社のコールセンター
- バンコク、北京、大連にオフィス展開
- フィリピンにコールセンター設立予定(ウェブサイトによると)
- 取り扱いサービス
- タイムシートの集計業務やその他の給与計算関係業務
- メールでの取り合わせへのフォローアップ代行
- 通販販売受付
- 現地では日本人と中国人を雇用
- バンコク、北京、大連にオフィス展開
- 日本の経済状況
- 日本総研 藤波匠氏曰く
- 縮小するパイを巡って争う日本国内の企業は、能力を超えた・過剰な競争に見舞われてる
- コストカットへの圧力は継続的
- 終身雇用時代の社員を企業側は解雇できないので、若年層の雇用を抑えざるを得ない状況
- 中国・東南アジアへ自分自身をアウトソースした日本人たちが味わっている開放感
- 給与は日本のときと比べて低いが不幸というわけではない。
- 再び、ナトリさん曰く
- ヤラ・ミスズさん(34歳)
- 2008年の初めくらいから求人市場が(特に地元の沖縄で顕著に)極端に縮小してきたと感じてた
- 「日本にとってアジアの重要性をしるいい機会」としてインドネシアで働くことに
- テンプスタッフがヤラさんに仕事を紹介。
- テンプスタッフの人の口説き文句は「インドネシアでもらう給料は沖縄で仕事みつけてもらう給料とそんなに変わらないはず」
- インドネシア滞在の日本人が現地で仕事を探す手伝いをしてる
- 1500ドルに車orバイク、住宅斡旋が求人条件
- 曰く、2008年から2009年にかけて日本で職が見つからなかった若い日本人がからの問い合わせ件数は増えてきてる、と
- 安定した職かどうかは日本とではずいぶん違う。自分の仕事をし続けれるかどうかは常にテストされてるようなもの
- トランスコスモスの重役(ウチムラ・ヒロユキ氏)曰く
- 日本で仕事が無くてタイに仕事を求めに来る日本人も中にはいる
- 仕事のパフォーマンスは、日本オフィスよりもタイのオフィスの方が優れてる
- タイで働く日本人は生活への不安が、日本にいるときよりずっと少ない
- イチカワ・カズユキ氏(パソナグローバルCOO)曰く
- 日本人口は高齢化と縮小化してく
- 海外に成長の道を見出す企業は今後増える
- 海外に働き口を求める日本人の数も増えてくはず
- なぜ現地人を雇わないのか?
- 試算だと現地人を雇えば半額で済むが、日本人雇用へのニーズは続く
- 曰く
- 日本人従業員だけが理解してることがある。
- 西洋文化だと経営者はスタッフに厳守事項を率直に口にして伝えないといけない
- 対して日本人経営者が望んでるのは、あえて口にしなくても厳守事項をスタッフが理解してくれていること