以下斜め読んだ内容

pseudo translation of useful posts, book reviews, remarks,etc. twitter: feeddict

Jon Gilkison「Is This Really The Future of Magazines or Why Didn’t They Just Use HTML 5?」

INTERFACELABの2010.5.27のエントリ

Is This Really The Future of Magazines or Why Didn’t They Just Use HTML 5?

iPad版Wiredへの理由がもっともすぎる酷評記事

以下斜め読んだ内容
  • iPad版WiredをDLして20分で飽きた
    • これはたいていの他のアプリ/雑誌でも同じこと
  • Wiredのコンテンツ・記事は悪くない
    • iPadで読む必要性がわからないから飽き飽きした
    • 紙で読んだらいいじゃん、ウェブサイトで読んだらいいじゃんと思う自分がいる
  • 先に結論
    • 雑誌のインターフェースとしては紙の方がiPadより圧倒的にいい
  • iPad版Wiredの衝撃的なところ
    • 何から何まで1990年代のマルチメディアCD-ROMとそっくり
    • 腐していってるんじゃなくて、これは大きな問題

1990年代がやって来た。…ただし2回目

  • 何から何までそっくりなiPad版WiredとCD-ROMの違いは、入手方法のみ
    • Appstoreで買うかCD-ROMを店で買うか
    • 比喩じゃなくこれは文字通りの意味
    • まだプロトタイプだったFlashをベースに喧伝されまくったインタラクティブ性の到達点は、「よく頑張りました」的なスライドショー
    • CD-ROMの次へ/戻るボタンをクリックしてたのが、手でタップしてページをめくるようになった
  • iPad版Wiredにもほんのりインタラクティブな所はあるが、中身は相当ひどかった
    • 調べるのに必要だったjailbreakに手を染めてくれたパートナーにお詫びしておきます
  • ページをめくるとき、iPad版Wiredは何をしているのか
    • jpg/pngファイルを切り替えているだけだった
    • 動画は一応フルスクリーンでみれる
    • iPad版Wiredのインタラクティブ性は、何から何まで1990年代のマルチメディアCD-ROMそのもの
  • この程度の代物
    • iPad版Wiredのインタラクティブ性が提供してるレベル
    • こんな代物出されたらどこをどう直しほしいのか言うのに途方にくれてしまうレベル
  • 1990年代のウェブでは、紙媒体のデザイナーの視点をそのまま持ち込んだようなウェブサイトが作られてた
    • iPad版Wiredでは同じことが起こった。
      • 紙媒体のデザイナーが考える「インタラクティブな雑誌」がそのまま実現されてしまったかのような体裁
  • 1990年代にWebの仕事してた人なら実感してもらえること
    • あの時代は、紙のデザインの流儀が持ち込まれたウェブ開発が行われてて、フラストレーションも相当だった
    • 切り刻まれた画像の断片を悪夢のようなテーブルレイアウト、1pxもずれのないような見栄え再現、が金科玉条。
    • 1990年代を覆ったフラストレーションと同じ匂いがiPad版Wiredから発している
      • 巨人Wiredは「後ろ」へ一歩踏み出し、インタラクティブデザイン/開発の暗黒時代の教訓を忘却してる

何ってこった・・こいつはデカイ(Holy SHit, That's Big)

  • iPad版Wiredは500MBある
    • こんなところまでCD-ROMそっくり。満タンまで100MB足りないが
  • 作った人は次号が出るたびにどうするつもりなんだ?
    • AT&Tのクソ回線でDLは毎回キツイ。どうする?
    • iPadのディスク容量は小さい。iPadのディスクはやがてiPad版Wiredのバックナンバーだらけに。どうする?
      • 打つ手ない状況にユーザを置いている。これは今後どんどん深刻になる
  • pdfにしておけば要領は1/10になるが、インタラクティブ性当然なくなる。
  • iPad版Wiredが提供しているインタラクティブ性に500MBの値打ちは無い。
  • どうして500MB?
    • jailbreakしたらわかった
  • 笑えるiPad版Wiredの中身
    • 大量のxmlファイル。これがレイアウトをコントロールしてる
    • 4109ファイルの画像。画像だけで397MB
    • iPad版Wiredの各ページはフルスクリーン大の1枚の画像。
      • それが各ページ縦用、横用2パターンある
    • テキストは?一切ない
    • HTMLは?一切ない
  • iPad版Wiredでタップしているページは、1枚の画像でした
    • Q:音声ファイルの再生を押したときに出るプログレスバーは?
    • A:PNGファイル何枚かをパラパラマンガしてる
  • どうしてこうなった?

Over Architect Much? (or How Desperation Ruins Good Ideas)

  • 以下憶測(iPad版Wiredの内部事情は知らないから)
    • Flash CS5の「Package for iPhone」のためのAdobeとCondé Nastの提携
    • ジョブスが規約変更し、クロスコンパイル禁止。「Package for iPhone」が水の泡
    • 戦略変更が必要になったAdobeとCondé陣営に残された道を短期間で模索
  • iPad版Wiredの紙芝居方式は他のiPad版雑誌でも使われてる
    • PopSci+の仕組みはiPad版Wiredそっくり
    • 亜種として、pdfにデータ固めてpdfビューアとセットにしたアプリもある
  • XML+大量の画像というやり方の問題
    • HTMLの焼き直しで、プラスされているものがゼロ
  • どうしてHTML5で実装しなかった?
    • 友人のNYの凄腕フロントエンド開発者がそういってたし自分も同意見
  • クロスプラットフォームの問題は?
    • AdobeがFlashでずっと意識してること
    • 今後出るiPadの類似品はWebKitベースになるはず。だからWebKit上で動くアプリ作るべし。
    • WebKit上のアプリでインタラクティブな箇所の実装で問題が発生するかもしれないが、ハックできるはず
  • AdobeはどうしてHTML5ベースのWebKitで動くアプリにしないのか?
    • SDK規約変更に腹が立ってヤケクソ?
    • 間違ったアイディアを過剰に売り込んでる?
    • 技術選択について目が節穴
    • たぶんどれも正しい
  • iPad版Wiredの選択は、技術的にチャレンジングな所はない
    • WebKitじゃ無理、的な問題ないし
    • html5/webkitではメモリ消費量の問題は確かにあるけど、iPad版Wiredの実装レベルなら問題にならない
  • iPad版Wiredをhtml5/webkitペースで作り直したら、サイズは大幅カットできる
    • しかもトレードオフなし。
    • さらにコストも抑えれる。
    • AdobeにはCondé Nastの技術使わないといけない理由も見当たらない
      • 外側からみる分には
      • Youtubeが既に実現しているインタラクティブ性のレベルの高さを念頭に置いたほうがいい。
  • wired.comiPad版Wiredの落差もひどい
    • ウェブ版と同じ流儀をなぜ使わずにCondé Nastの技術を使ったのか?
    • iPadは地下鉄以外では常時オンラインなのに、iPad版Wiredの選択はありえない
  • iPad版Wiredは紙デザイナーのオナニー
  • 何がiPad版Wiredの問題を生み出したか?
    • 半分はAdobeのやけくそ
      • AdobeはCondé Nastと提携して出版業界へ進出したかったんだろうね。
    • 半分はAdobeの無知
      • 「FlashはNG」という状況への適切なソリューションを見つけるには当事者たちは無知すぎた

これが雑誌出版の未来?

  • 違うと信じたい
  • iPad版Wiredがやったことは大きな後戻り
    • 間違った人々が問題に関わってる
  • ウェブ開発では、間違った人々がウェブの仕事をやっている状況を少しずつ直していったという歴史がある。
    • 出版業界の人はこれと同じことを繰り返そうとしているのか?
  • ウェブと出版業界は違うという意見に対して
  • そうは思わない。「TIME」では1つの記事ウェブで公開されてから印刷されて新聞売り場に並ぶまでに6〜7回は更新されるようになってる。
  • Adobeのやろうとしてるソリューションは失敗を運命付けられてる。今のiPad版Wiredで使った技術を使うことがゼロになるくらいにまで目を覚ましてほしい。